的川泰宣展 宇宙からの伝言 アイディアコンペ結果発表
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<最優秀賞>
「Life tank」
保科 渉 (広島大学大学院工学研究科 社会環境システム専攻/23歳)
人間と植物と、そして機械の共存する小さな月の衛星。これは3,4日間、自由に月を探索することができるエネルギー再利用型のキャンピングカーである。月を動き回る衛星住居の中で何を思い、何を感じるのだろう。
<審査員よりコメント>
月に住みながら自由に移動できるという発想と今にも実現できそうなメカニズムが描かれていて、審査員のみなさんから高い評価を得ました。エネルギーの再利用という月面で必須の要求も考慮されていて、立派な「家」だと思います。将来必ず 造りましょう。(的川 泰宣)

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<優秀賞>
■的川泰宣賞
「階段のない家」
清水 修 (フリー/22歳)
この家には階段がない。だから、上の階めがけてジャンプする。ゲームの中の世界のような。そんな楽しい生活の場の提案。
<審査員よりコメント>
「地上ではわずらわしい階段から自由になる」という発想を軸とした建築の構造が気に入りました。このような高齢者も幼い子どもたちも一緒に楽しく生活できる場が欲しいですね。どうやら回転させて人工重力も作り出しているみたいですね。(的川 泰宣)

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■松本零士賞
「Less is more」
星川 力 (東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 松村研究室M1/23歳)
月において「少なさ」は必然である。外皮面積・体積・材料を抑え、施工とシャトルでの運搬を簡易にするのは必須だ。しかし月で「少なさ」が退屈や均質をもたらすことはない。もたらすのは未知へのスリルである。
<審査員よりコメント>
構造面での強固さと、建築物としての確実な手法に感動しました。技術的な裏付けがあり、堅実な提案です。このようなタイプであれば、実際に住居として近い未来設計されるのではないでしょうか。また、この構造であったら、月面を傷つけずに済みます。もしかしたらこの家がいくつも建てられて街並みを形成し、連結し、いずれ研究都市をも築くかもしれません。想像をさらに膨らませると、このまま月面を脱出し、空間に飛び立つことも考えられそうです。堅実かつ実用性のあるこの月の家は、「現実的な夢」ですね。(松本 零士)

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■酒井忠康賞
「ひもが生み出す風景」
田中 亮 (22歳)
家の外に出ることができる少しの時間に遠くまで行きたい。広大なキャンバスの上へ「ひも」とともに出かける。何度も出かけるうちに、何もないモノクロの風景に歩いた人の意識が蓄積される。
<審査員よりコメント>
びっくりしました。まるで、ナスカの地上絵かと思いました。月と地球との距離は、現代美術の最大限の大きさに関わり、ランドアートとかアースワークと呼ばれて一頃着目されたことがありました。この「ひも」の絵は実に魅力的です。見えないものを見えるようにするという現代美術の原点を思い起こしました。(酒井 忠康)

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■アニリール・セルカン賞
「月に住みたい」
大津 悦子 (65歳)
月の世界に住むことが夢です。もし月に住むことができたらの住宅、アイデアの例です。(1)地球の動力、1/6の月の世界で大きめの窓を作る。窓が上下に開閉でき、上から下へ窓を開け窓の台に上がって星や太陽を見る。(2)部屋の中に大きめの幅の広い階段を作る。階段に、太陽の光があたると階段が、宝石のように輝く。階段の上段に上がって双眼鏡で地球の四季折々の風景を観賞する。
<審査員よりコメント>
作品のレベルは決して高いとは言えないが、彼女の作品からは過去、人類が夢見た宇宙が見える。人類で初めて月面に着陸した人の名を知らない若者も多い中、私は改めてこの21世紀に人類がみんなで夢見るビジョンを持つことの大切さを感じた。 ありがとう、おばあちゃん。(アニリール・セルカン)

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■ギャラリーエークワッド賞
「雨上がりを待つ塔/月上の祝祭」
梅野 圭介、 吉田 和幸、 田中 幹人
我々は月に塔を建てる。これは、月上に時間を伝え、その内部に気象変化を起こす。「半月」に近い頃、その内部気象は穏やかになり、地球へ開ける。この「祝祭」が月の上で新たな文化の端緒となる。
<審査員よりコメント>
月面に建てられた塔を使って、「かぐや姫」を思わせる年一回の『祭り』を行うという夢物語。しかし、案外夢ではないかもしれないと思わせる所にこの案のおもしろさはある。同時にこんな事をして何になるのかとも思う。しかし、人類の進歩は、このばかばかしさがエネルギーになっていることも確かではないだろうか。(川北 英)

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