沢山の皆さまからご応募いただきありがとうございました。応募総数エントリー168名、応募総数159作品、一次審査通過71作品がありました。審査員の先生方による厳選なる審査の結果、以下の皆さまが受賞されることになりました。
会場では一次審査通過された作品全てを展示しております。ぜひご来場をお待ちしております。(2016年1月28日まで)
『にぎやかな うみ』
福田晟樹
(男/7歳/小1/埼玉県戸田市立小学校)
『たからのねむるどうくつ』
金澤元希
(男/12歳/小6/江戸川区立清新第三小学校)
『木星の生活』
森 秀子
(女/45歳/クリエイトオリジナル絵本の森)
『エナジー』
B級サイクルッ!
(49歳/会社員)
●2×6ポッチのレゴブロックが6個集まると9億通り以上もの組み合わせができます。そんな無限の可能性を秘めているレゴブロック、しかしながら色や形にはもちろん制限があります。「制限」のある中で自分の表現したいもの、伝えたいものを作り上げていくにはイマジネーション(想像力)やクリエイティビティ(創造力)、そして問題解決力が必要になってきます。こうした力は、これからの社会でますます求められる力になってくるでしょう。
今回のコンテストでは、まさに限られた空間の中で表現することが求められていましたので、作品を作り上げるまでに様々なチャレンジがあったことと思います。幅広い年齢層の方から応募がありましたが、すべての作品が個性に溢れており、私自身が改めてレゴブロックのもつ更なる可能性を感じました。今回、審査員として参加させていただきましたが、作品それ自体の完成度だけではなく、それぞれの作品からストーリーを感じることができるかといった視点でも見させていただきました。世界約140の国と地域で約8,500万人(2014年)の子どもたちに親しんでいただいているレゴブロック、日本でも今回のコンテストのように、大人から子どもまで多くの方に楽しんでいただける活動が広まっていることをとても嬉しく感じています。
(須藤みゆき/レゴエデュケーションジャパン代表)
●「限られたスペースの中で自分の作りたいもの、世界観が表現できているか」、それを基準に審査させていただきました。優秀賞に選ばれた作品は特に想像力を掻き立てるものでした。また、応募された方の年齢層が幅広く、それぞれ違ったテーマで自分の世界観を表現しようと感じられ、審査しているときも見ていてとても楽しい気持ちになりました。
(三井淳平/レゴ社認定公式ビルダー)
『こうきゅうごうかなレゴのおうち』
大森隆一郎
(男/8歳/西宮市立大社小学校)
須藤 みゆき賞の講評
カラフルな色使いがとてもすてきな作品で、おうちの中にはすてきな家具もそろっており、快適なおうちで楽しく過ごす様子が想像できました。カラフルながらも、壁は一定の規則にそってブロックの形や色がそろえられており、自由で夢のある発想と作品の美しさが見事に融合されています。次の作品もぜひ見てみたいと思わせてくれる作品でした。
『芝居小屋 STAR WARS THEATER』
東谷賢一(50歳) + 東谷萌菜子 (Tokyo Design Studio)
手塚貴晴賞の講評
レゴの真骨頂は、作りながら考えてよいという行き当たりバッタリの創作過程にある。だから、最初は家を作ろうとしていたのに、いつの間にやら摩訶不思議な機関車になってしまったりしてもよいのだ。よって私はできの良いスムーズな幾何学だの、用意周到な物語だのが盛り込まれていると、「これは邪道である」との狭量な想いをどうしても断ち切ることができないのである。その点、審査員特別賞に選ばせて頂いた「芝居小屋 スターウォーズシアター」など、邪道中の邪道。ダークサイドの極みである。なぜ私はこれを選んでしまったのだろう。今となると後悔の極みなのである。が・・・やはりダークサイドの誘いは巧妙で、知らず知らずのうちに引き込まれてしまったのである。審査会場にずらりと模型が並んだ部屋の一角でこの作品は異彩を放っていて、気がつくとその前に座って長々とした劇の最初から最後まで見てしまったのである。この方に告ぐ。これはいけない作品である。レゴの精神を汚していると思う。恐ろしい作品である。他の人は絶対に真似てはいけない。しかし、もし次のレゴ展覧会なるものがあればまた出してほしい。さすれば今度こそダークサイドに負けず成敗してみせる!さて・・閉話休題。本筋に戻る。一等賞の「賑やかな海」は圧倒的勝利である。何が素晴らしいと言うと、レゴを横倒しに作ると水面ができるぞと思いついたところである。その水面がまたレゴらしい行き当たりバッタリの創意工夫に満ちている。それから私は「かき氷の山」が大好きであった。ところどころに小さな穴が開いているのであるが、その中になんだかわからないものが潜んでいて、ここにどんな小人たちが住んでるのかしらんという想像力を掻き立ててくれる。そう・・・わたくしが子供のころレゴを前にした時のワクワク感はこれだったのである。
『安定と不安定』
山田淳生(21歳) + 西山里美 (東京大学)
福岡伸一賞の講評
私は生物学者なので、審査にあたっては「生命」的なイメージを具現化した作品を選びたいと思った。生命は、細胞の集合や生体組織の構築に見られるように、外部に向かって無限の拡張性がある、できるだけシンプルなユニット構造が反復されつつ自由な形をつくる、脆弱さと強靭さとが精妙なバランスをもって均衡している、といった特性を持つ。本作品「安定と不安定」は、レゴが本来的に持つ、幾何学的な端正さと無機的な美しさを尊重しながらも、拡張性、可変性、弱さと勁さのバランスなどを巧みに表現し、見る者に生命的なイマジネーションの広がりと視覚的な快感を与えてくれるものである。たいへん好感を持った。
『にんじゃゴー宮殿』
柴田太陽(9歳) + 柴田太郎 (小3)
松下計賞の講評
方則に沿ってカタチを決める事も、方則を裏切ってカチタを造る事も正しいし、楽しい事だと思います。例えば、一見何の計画性もなく気分の赴くままピースを積み上げ続けたとしても、それは作者のうつろう感情のざわめきそのものを転写した物であるかのように、十分鑑賞に値する物になり得ると思います。私たち選考委員は、何かの法則や自分で決めた計画に従ってフィクスされたフォルムを評価する目と、感情の動き、そのアクティビティ自体を表しているモノを評価する目を併せ持っている必要があると感じました。レゴは「計画」を視覚化するのはもちろんですが、不思議な事に感情の「うつろい」や「動き」を表現するのにも適しているメディアだと感じています。お子さんが出品されても、大人の作品と一緒に評価できるのは、レゴが持っている独自のガイドが「同じ土俵感」をかもし出しているのだと思います。ただ、大人 = 計画、子供 = 動き、と分かれてしまうのはちょっと残念な事だと感じました。
『かき氷の山』
真鍋 諒
(男/9歳/小3/清新第一小学校)
三井淳平賞の講評
ピラミッド型の作品は子どものころ作ったことがある人も多いのではないでしょうか。この作品はシンプルなピラミッド型でありながら、内部にも工夫があり、またそれをのぞき込むことができる仕組みになっていました。中はどうなっているんだろうかとワクワクする作品ですね。「かき氷の山」というタイトルから想像するに色々なシロップがかかっているのでしょうか。小学生らしい夢が詰まった作品だと感じました。
『旅する家』
原田誠一朗
(男/22歳/大学4年/東京藝術大学)
『White LABYRINTH』
秋山東一
(男/72歳/LANDship)
『One stroke sketch』
藤代嵩夫
(男/29歳/MU建築デザイン)
『峠』
樋口 厚
(男/44歳)
『風車のある家』
奥山昌平
(6歳/武蔵野市立桜野小学校)
『立体迷路3F』
郷内邦義
(男/59歳/フリー)
『サンタクロース』
菅原眞子(20歳) + 菅原瑶子
(女/慶應義塾大学)
『心の中のキャンバス』
谷口あすみ
(女/22歳)