世界的建築家のアルヴァ・アアルトとその妻、アイノ・アアルトが1920年から1930年にかけて追及した、小さくとも豊かに生活するための、住宅デザインに焦点をあてます。アアルト夫妻は「日常の暮らしにこそデザインが必要である」という思想から建築設計だけでなく、家具、グラスウェアなど現在も使われ続ける名品を多く残しました。また、機能的で衛生面を重視したキッチン設計はアイノ・アアルトが行動力学を追求した効率的なデザインのさきがけとなりました。会場には、1930年にアアルト夫妻が展示した最小限住宅展の再現や、自邸の一部をMITの協力のもとAR(拡張現実)で再現する空間構成としています。
東京圏に位置する大学の建築系学科等で行われている設計製図授業の中から、住宅課題における優秀作品を各校1作品ずつ推薦していただき、それらを一同に集めた展示会です。
現代美術領域から作品やプロジェクトを通じて社会的メッセージを発信し続けてきた藤元 明。今回は新たな挑戦として、海洋プラスチックごみという大いなる「問い」に向き合います。制御出来ない社会、環境などで起こる現象の中で、何を見て、どう行動するべきなのか、と様々な分野や人々との対話を呼びかけます。
日本伝統の木工芸技術は古代から今日に至るまで脈々と受け継がれ、私たちの身の回りの箪笥や箱、家具にも使われています。著名な正倉院には多くの木製の宝物があり、珍貴な素材を惜しげもなく使い、技術の粋を尽くした繊細かつ華麗な工芸品が私たちの目を楽しませてくれます。そうした日本最高峰の木工芸に注目し、その「技」と「心」を引き継いでいる木工藝家・須田賢司氏の作品を通じて、日本の木工の歴史をはじめ、伝統の指物から総合芸術たる「木工藝」へと昇華させた工芸の最先端の世界を紹介します。
また制作の舞台裏も紹介し、精緻な木工作品を生みだす背景にも迫ります。
この写真展は、普段何気なく見過ごしている「人・建築・都市」をファインダーを通して記録し、そこから何かを発見する、実験的な参加型イベントです。
今回は「東京」をテーマに北エリア(2019年)、南エリア(2020年)と撮影範囲を分け、2年連続で開催いたします。
公募により集まった100人の一般参加者とエークワッドが招聘した約20人の招待作家により、今の東京のまち・建築を切り取ります。2019年は東京の北エリアを対象とし、ゴールデンウィーク中に撮影していただきました。
展覧会では、招待作家と一般参加者のみなさまが撮影した写真を展示するとともに、統計グラフや地図を用いて多様な視点から東京を紹介します。
「イームズハウス」は、チャールズ・イームズとレイ・イームズ夫妻の住宅兼スタジオで、1949年に完成し、今日でも世界の名建築の一つに数えられています。類い稀な才能に恵まれた二人のデザイナーが創り上げたデザインの軌跡を辿ることによって、そこにある現代性と未来につながる普遍的な価値を見つめます。
また、イームズの思想を後世に伝えるため、この住宅の長期的な保存修復計画が策定され、2014年に第一ステージが完了しました。モダニズム建築保存の成功事例として紹介するとともに、その意義を伝えます。
更に、イームズ夫妻が日本のデザイン界と交流し、相互に影響しあったエピソードや、イームズ・オフィスが制作した映像等も紹介します。