マリメッコは、布地だけでなく生活用品全般へデザインの幅を広げ世界の人々に受け入れられてきました。その理由は、単に身に付けるファッションアイテムという枠を超えて、真に生活を豊かにするデザインの力を信じ追及した創設者アルミ・ラティアの志にあったことと思います。
展覧会では、日本発の茶室文化とマリメッコのデザインを向かい合わせてみたいと思います。マリメッコデザインの持つ、「パターン」、「カラー」、「かたち」と日本の茶室空間を掛け合わせる試みです。今回の展覧会を通じて、マリメッコが目指した「理想の暮らし」を再確認し、未来に求められるデザインとは何かを考える機会になればと思います。
東京圏に位置する大学の建築系学科等で行われている設計製図授業の中から、住宅課題における優秀作品を各校1作品ずつ推薦していただき、それらを一同に集めた展示会です。
普段何気なく見過ごしている「人・建築・都市」をファインダーを通して記録し、そこから何かを発見する実験的な参加型イベントです。 第8回となる今回のテーマは、今まさに変わろうとしているまち「日本橋」です。 招待写真家と参加者100名によってレンズ付フィルムに収められた、多様な日本橋の姿をご覧ください。
鯉のぼりの歌詞「甍(いらか)の波と雲の波〜」の甍(いらか)とは瓦屋根のことです。瓦屋根が重なっている風景は、どこか懐かしい日本の原風景を思い浮かばせます。
今回はそうした瓦にスポットをあて、瓦職人の「技」と「心」をご紹介します。
1942年にアメリカで出版されたヴァージニア・リー・バートンの絵本『ちいさいおうち』は1954年に日本に紹介されました。20世紀の都市化・工業化による時代の変遷を描き、自然や生命の大切さを伝えるこの物語は、今も世界中で多くの子どもたちに読み継がれています。
精力的にその才能を開花させたバートンの生涯を追い、彼女が残した絵本のための原画やスケッチ、またフォリーコーブ・デザイナーズで制作したテキスタイルやペーパーワークの作品を紹介しながら、創造と発想の源泉に触れたいと思います。
今森光彦さんは、故郷の琵琶湖周辺の里山を舞台に30年以上にわたり自然や人々の暮らしを撮り続ける写真家です。1992年に『マザー・ネイチャーズ』誌上で「里山物語」の連載を開始、「里山」という言葉が世間の注目を集めるきっかけとなりました。
今森さんの、故郷の琵琶湖を取り囲む里山の風景は、きっと私たちの暮らしが自然といかに深く関わっているか、そして、私たち自身も里山の風景の中にあるということを教えてくれることと思います。