美の壺「暮らし編」 File No.141

手ぬぐい

手ぬぐいとは、幅1尺、長さ3尺ほどに切った布のこと。材質は主に木綿。布の端は折っていません。濡れても乾きやすく、簡単に裂くこともでき、使い回せます。かつては、誰もが持っていた手ぬぐい。 この小さな一枚の布に、日本人は暮らしを彩るための様々な工夫をこらしてきました。

 鑑賞の壺
「三尺に込めた江戸のしゃれ」
「手ぬぐいは裏まで楽しめ」
「使いこむほど味わいが出る」

美の壺「暮らし編」 File No.22

風呂敷

永らく日本人の暮らしに欠かせなかった風呂敷。その昔、武士や貴族は脱いだ着物を布に包み、入浴が終わるとその上で着替えました。一説には、風呂で敷いたから風呂敷と呼ばれるようになった、といわれています。

 鑑賞の壺
「柄はめでたく願いを込めて」
「包んで魅せる 美しさ」
「刺し子は母の手のぬくもり」

コレクターからのひとこと
豊田満夫さん

江戸時代の手ぬぐいは、裏が白い、当時藍染や絞り以外は、片面だけが染められているものが多いです。夏は、やっぱり涼しげな水に関係するような柄が多いですね。今みたいにクーラーが無いですから、持つ物みんな涼しげな模様を持っていれば、気持ちが良いですよね。


会場写真 / 手ぬぐい, 風呂敷